天皇制の旋律

EXILEの「太陽の国」? あー、おとといのTVニュースで延々と中継していたやつですね。あんな寒いなかを延々と直立なさっていた両陛下が気の毒でたまらない(棒読み)。

ATSUSHI感涙…即位20年祭典で奉呈
 人気音楽ユニット、EXILE(エグザイル)が12日、東京・千代田区皇居前広場で開かれた天皇陛下の即位20年を祝う「天皇陛下御即位二十年をお祝いする国民祭典」に出演し、天皇、皇后両陛下の前で秋元康作詞、岩代太郎作曲の奉祝曲「組曲 太陽の国」を奉呈した。(中略)
 ステージに上がる前は円陣を組んで気持ちと気合を入れたメンバー。ここ1週間、規則正しい生活を送り、式典に備えてきたというATSUSHIは、感極まり、目を潤ませながら歌った。ソロパートが盛り込まれた激しいダンスを舞ったパフォーマーたちも、時間をかけて綿密に練り上げた成果を十分に見せつけた。
http://www.daily.co.jp/gossip/article/2009/11/13/0002511686.shtml

一週間前から「規則正しい生活を送り、式典に備え」てきた、には驚いた。これを昔風に表現すれば、斎戒沐浴ということになるのだろう(苦笑)

これで思い出したのが、第五期国定教科書「ヨイコドモ」の「テンチャウセツ」。
すでに別のところで書いたのだが、この教科書の教師用マニュアル『国民科修身指導案』岩瀬六郎(奈良女子高等師範学校訓導)著(昭和16年 明治図書)には、天長節式典にむけた準備がこまごまと列挙されている。
音楽の時間は君が代」の練習、図工の時間は「日の丸」小旗の製作にあてられた。当日は「朝早く神社にお参りしませう」からはじまって「服のボタンやフォックが外れていないようにしませう。お便所へ行って、鼻もかんで、服装をきちんとして廊下へ並びます」御真影に最敬礼し、教育勅語奉読は頭を前に垂れて聞け(「鼻をすすったり、動いたりしてはなりません」)と指示されている。かつてはハナタレの青ばなが消え、今日ではATSUSHIのサングラスが消えた、ということか。