二宮さんジャカルタへ

『写真週報』第279号 昭和18年7月7日

ジャカルタの現地人学校に建設された二宮金次郎像。
この写真を見て、しみじみ「侵略」ってこうゆうことなのかと思った。


二宮尊徳的勤勉・勤労のイデオロギーはまさに「民衆の阿片」であり「悩める者の溜息」であった。直接的生産過程に投入された諸個人が何を信念として業務に従事しようとも、資本にとっては何ら知ったことではない(=信仰の自由)。二宮尊徳主義は、諸個人の精神的安寧をしかもたらさない。


戦時下、報徳教は、「富農」や「家の光」程度の読書習慣を持つ農民層を中心に、「皇国農民」としての「道」的実践を宣揚し、多数の機関誌・パンフレットが発行され、農村に持ち込まれた。