靖国神社の聖母子像

「家の光」昭和14年5月号グラビア

昭和14(1939)年4月23日、靖国神社で、「満州事変」の戦没者110名、「支那事変」の戦没者10,279名の招魂式が、翌24日からは臨時大祭が行われた。この臨時大祭から――

神域の森厳を図るため今次大祭より外苑の見世物興行ならびに露店の営業を許可しないこととし、催し物は奉納武道・能・相撲などに主力を置き、外苑玉垣沿いに今事変の戦利品を陳列するほか植樹するなど、神域浄化に努める。

――と、『靖国神社略年表』(靖国神社社務所、昭和48年)は伝えている。戦争の拡大に伴い、靖国儀礼から「お祭り」性が排除される一つの転機となった年のようだ。
この写真の構図は靖国写真の典型的なもので、さまざまメディアでこのパターンが反復されている。