山中恒先生の新刊にあれっ?

山中先生の新刊『戦争ができなかった日本――総力戦体制の内側』(角川oneテーマ21)読了。……一言で言って、歴史の本。山中先生独特の「読み物」としてのおもしろさがない。あれれ、どうしちゃったんだろう? 編集者が悪いのか??? 

それから、当時の印刷物などの資料の写真がボケボケである。編集者が携帯についているカメラで撮影しました……みたいで、やる気が感じられない。角川書店はこの本を回収してつくりなおすべきである。

テーマの着眼点は面白い。戦争もまたひとつの経済行為であるからして、ビジネスとして勝機はあったのか、生産力のみならず金融財政政策の観点や、無理矢理な戦費調達と庶民の経済力との関係などから「大東亜戦争」に光を当てる試み。