皇国トンデモ本

『主婦之友』的特攻生活

いよいよ空襲も始まり、配給物資も逼迫してきた昭和19年頃を境にして、雑誌「主婦之友」は、さまざまな決戦的銃後生活スタイルをしつこくご提案し続けた。特集タイトルをならべるだけで「大東亜戦争」の戦況がうかがえるほどの時局密着ぶりだ。 必勝の防空生…

大東亜皇道楽園の出現!

『大東亜皇化の理念』桑原玉市著 国防科学研究叢書、富士書店、昭和17年2月 「大東亜圏諸民族は天孫民族による皇化の実現した時始めて、人類としての生存の光栄と幸福と繁栄とを獲得する事が出来るのである。これ即ち大東亜皇道楽園の出現である。この大東…

 小国民の思想戦

(承前) 【「感想」まで用意されていた!】 ●特別攻撃隊(真珠湾攻撃の特殊潜航艇隊。いわゆる「九軍神」のこと)のお話の中でも、どんなところに一番感激しましたか。 ○大君の為に一名を捧げ、生死を超越して敵地に乗込まれた事に感激しました事は勿論、特…

 小国民の常識ですよ!

『大東亜戦争と小国民の常識』(昭和18年)最近非常識な若者が増えた――とよく言われる。それに比べて「大東亜戦争」下では、公式の「常識」が配給されていたので、小国民たちはそれを覚え込めばよかった……かのようだ。昭和18(1943)年刊行の子ども向けパン…