神国日本の夏休み(1) ツヨイコドモ

神国日本ならではの、香ばしい夏休みのあり方をご紹介いたしましょう。


『ツヨイコドモ』大日本雄弁会講談社 昭和16年12月

扉絵からして、かなり逝っちゃってますね〜。

この絵本の表紙裏には、編集部からのこんなメッセージが。

強い子供は みくにの宝

わが日本の国運は、国が肇(はじま)って以來、常に、永遠に進んで行くことになっています。一日も停滞することはゆるされません。

あはは、なるほど、わが神国が暴走しはじめたら停まらないわけである。「永遠に進んで行くことになっています」というのがオカシイ。 どこに進んでいくのかサッパリわからぬミステリー・トレインぶりだが、「一日も停滞することはゆるされません」という、おっかない注意書きもある。 たぶん、到着地点には「ARBEIT MACHT FREI」と書かれたアーチがかかっていると思われ。

従って、つぎつぎの時代を背負って行く子供たちは、常にその親たちよりは、更に一層強い、りっぱな国民に生ひ育って行かなければなりません。
それには、小さい時から正しい習慣をつけて、心もからだも鍛錬することです。この絵本には、第一にまづ、自分の事は自分で始末し、人には厄介をかけないようにすることからはじめて、からだも心も強く、りっばに鍛錬して行くいろいろの事を、絵にし文にしておきました。

なるほど。それはためになりそうな絵本ですね。

小さい時から、風雨や寒暑に身をさらして、強く心身を鍛へておけぱ、いざという時に、どんな困苦欠乏にも、らくらくと堪えて行かれます。

ヤロビ農法か!と。

身も心も強い子供たちは、ただ親たちの喜びや幸福であるぱかりではありません。これから、いよいよますます大きく発展して行く皇国の宝です。

皇国の宝>>>>>親たちの喜びや幸福 なわけですね。

んで、心身の鍛練の一例がコレ。

男子は異様にオヤジ顔……。