健康報国:国民挙ってラヂオ体操

写真週報24号(昭和13年7月27日)裏表紙より

 少年少女が「うつぞ〜」(ひざかたさん@AGE25)の構えで虚空をにらんでいるのだが、この振りは、ラヂオ体操のどの部分かがよくわからない。
 今のラジオ体操と当時のラヂオ体操とは振り付けが違うのはもちろんだが、当時の解説書を見ても、このポーズは出てこないのである。もしかすると、これは「建国体操」なのかもしれないが、手元に資料がないので確認できないのが残念。
 
 それにしても、「健康報国」のスローガンはやっぱりヘンだ。この変態的スローガンの成立については、藤野豊氏が『強制された健康』(吉川弘文館、2000年)で丹念に追っているので、ぜひご一読を。
 ウヨクの諸君も、「七生報国」なんてヤボなものではなく、「健康報国」「貯蓄報国」「子宝報国」などと黒塗り街宣車に大書して走れば面白いのに。

 図像的には見事にキマった一枚。君たちの言いたいことはよーくわかった、という感じ。