J・G・バラード追悼特集

SFマガジンなんて買ったのは十数年ぶり。本邦初訳の短編「太陽からのお知らせ」がよかった。巻末にバラード著作一覧も載っており、これは資料としてたいへん重宝で、買うに値する号ですぞ。巻頭カラーのMy Favorite SFコーナーで登場するのが、今も時々読み返しているキャンベルの『月は地獄だ!』というのも、ものすごく泣けてくるチョイス。
それにしても、SFマガジン……いまどきこんな雑誌をつくって売るのは大変だろうなあと思う。SFに関してはものすごい方々がいらっしゃるので、評論めいたことを口にする勇気がないのだが、SFと中二病ファンタジーとの境界線をしっかり引いて、がんばってほしいです。

実は、1970年代〜80年代のSFマガジンのバックナンバーを大量にもらって置き場に困っている。たしか筒井康隆脱走と追跡のサンバ」がまだ連載されてた頃からのやつ。漫画特集の号もあって、石森正太郎(石ノ森に変わるずっと前!)や松本零士、『キャプテン・フューチャー』シリーズの挿絵を描いていた水野良太郎とかが、ちょいとエッチだけどSFテイスト満載の作品を寄せていた。いい時代だったんだなー。


S-Fマガジン 2009年 11月号 [雑誌]

S-Fマガジン 2009年 11月号 [雑誌]

月は地獄だ! (ハヤカワ文庫 SF 226)

月は地獄だ! (ハヤカワ文庫 SF 226)