『戦時医学』に内藤良一が「都市給水の戦時防疫管理について」というおっかない論文を書いていた

 内藤良一陸軍軍医中佐は、御存知の通り「七三一部隊」石井四郎中将の右腕と言われた男。戦後、「日本ブラッドバンク(後の「ミドリ十字」)」を設立し、いろんなことをやらかしたおっかない人ですね。この男が、『戦時医学』昭和19年11月号に「都市給水の戦時防疫管理について」という論文を発表していた。
 もちろん市井の医師も読んでいたこの雑誌に公表されたものだから、あくまでも「国土防衛を主眼とせる給水の問題」という触れ込みだが、給水系によるBC戦を念頭においた、きわめて“実践的”な内容となっている。ホントにヤル気じゃないと、こんな論文は書けねえよなあ。