昭和17年朝日新聞の三八(さんやつ)広告を集めてみた

 新聞紙面を15段にわって、その3段分を8つに割るから「三八」。新聞で何はともあれ目を通すところはどこかといえば、この一面三八(さんやつ)広告なのですね。
――だけどコレ10に割ってあるじゃないですか!……ブコメの方のご指摘で気がつきました……多謝。

 先日、親切な紳士から昭和17年〜18年の朝日新聞縮刷版をゆずりうけ眺めるうちに、この三八広告を並べてみると面白かろうと思いつきました。とりあえず昭和17年1月第1週のスキャンは終了。今後随時アップしていきます。



朝日新聞昭和17年1月1日付一面三八広告 画像をクリックすると拡大されます

お正月からかなり香ばしいラインアップですが、「大東亜戦争」開始直後の正月であることを考えると、チト淋しい気がします――というのも、よく考えればアタリマエの話で、ここに並んだ本の原稿が書かれたのはすべて真珠湾前。少々鮮度が落ちかけた本を、版元が必死に練り上げた広告文で売り出しているわけですね。

今日の一冊――

『戦争と思想動員』法貴三郎著 日新書院
戦時下に於ける思想動員こそ長期戦たる大東亜戦争を勝利に導くために重要緊急なる課題である。前世界大戦下の独逸・米国に於ける実践こそ知るべきである。

*GHQ「没収指定総目録」(いわゆる“焚書目録”)には見当たりませんでした。